中国電力が大動員をかけ、埋め立て工事を強行

以前にシーカヤックで訪れた、瀬戸内海の上関原発建設予定地で、埋め立てが強行されようとしています(祝島島民の会blog)。この写真が、独裁政権ではなく、民主国家の日本で撮影されているとは信じがたいことです。

人口が減少し、電力消費も減っていく将来が予想されているにも関わらず、強引に原発建設が進められようとしています。この上関原発が建設されてしまったら、どのようなことが起こるのか想像してみて下さい。

-多くの稚魚の生命を育む貴重な海が埋め立てられ
-1000年以上続く祝島の文化を壊し
-消毒液を含む膨大な温排水を瀬戸内海に垂れ流し
-何万世代先になっても消えることのない核のゴミをつくりだし
-大事故が起これば、日本は人間が住めない国になるリスクを負う

日本人なら、瀬戸内海を知らない人はいないでしょうし、ほとんど人は海産物などの恩恵を受けているはずです。これほど大きく、身近な出来事にも関わらず、大新聞やテレビでは全くと言っていいほど報道されません。この状況を知る人が増え、少しでも行動を取る人が現れれば、きっと変えられると信じています。

現地に集まって阻止行動をしている人達を、心より応援します。

関野吉晴さんのお話

世界各国の辺境地で冒険をしてきた人が集う地平線会議で、関野吉晴さんの講演を聞いてきました。関野さんは、「新グレートジャーニー」という日本人の起源を海からたどる企画を行っている方です。今回は、フィリピン南西海域を生活の場とする漂海民、バジャウの紹介でした。

バジャウは、国籍を持たず、他民族を支配することもなく、サンゴ礁の恵みで生活する漁撈民族です。政府や海賊から、度々搾取を受けているのですが、しぶとく生き延びて、10万人から100万人が存在すると推計されているそうです。完全に原始的な生活を続けているかと思えばそうでもなく、船にはエンジンを付け、フカヒレやナマコなどの高級食材を供給し、携帯電話で世界中の人と話をすることもできます。経済やハイテク技術も使いながら、生活のベースは自然の中にある。もしかすると、未来の私達の暮らしは、そんな形になるのかもしれないと感じました。

「サラワク先住民は今」レポート

1/26に、広尾のJICAで行われた、「サラワク先住民は今」というトークイベントに参加してきました。サラワク先住民とは、マレーシアのサラワク州で、原始的な焼畑や、狩猟採集生活を送っている部族です。

最初は、狩猟採集の移動生活を送るプナン族と1ヵ月生活した経験を持つ、せんだしおさんの話。聞いていると、長島龍人さんの「お金のいらない国」という作品の世界そのものを感じます。権力を持ったリーダーはなく、緩やかな補完関係で結ばれる。収穫物は全て均等に分配。それぞれが、やりたいこと、やれることをする。自分達の年齢を数えず、大人と子供の区別がない。家族という言葉がなく、気のあった者同士が共に暮らす。人を利用価値で判断せず、その人そのものを受け入れる。ほとんど物を持たず、自然の恵みを使って衣食住をまかなう。

一方、カヤン族は、定住して農耕も行う民族で、我々と同じような俗っぽさや、近代的社会構造が存在します。原始的な焼畑と言えども、農耕を始めた社会では、私達と同じような問題を抱えることになるようです。

このサラワク州の熱帯雨林は、現在急速に伐採が行われ、彼らの生活基盤が失われつつあります。伐採された木は合板の材料となり、大地はプランテーションとなってパーム油を生産し、私達日本人の暮らしにも大量に利用されています。プランテーションでは、農薬を大量に使い、先住民の健康被害や、奇形児の発生も問題になっているとか。

私達は知らなかったということで、許されるのでしょうか。