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2014年7月

パネルの表面温度

梅雨明けして、連日の猛暑となっています。暑さに負けず、ひとつ簡単な測定をしてみました。

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13時ごろの、最も日照が強い時間に、測定器の温度プローブをパネルに押し付けてみたところ、52度を示しました。裏面でもほとんど同じでした。参考までに、この時の地上3.5mの気温は38度でした。直射日光による温度上昇分は、14度ということになります。

比較した訳ではありませんが、屋根設置と比べると、温度差はだいぶ低いのではないかと思います。

単結晶シリコンは、温度が1度上がると、0.4%ぐらい発電効率が落ちるそうです。標準条件は25度ですから、52度は+27度。定格出力より、11%ぐらい低下していることになります。この発電所では、10kWのパワコンに、12kWのパネルを乗せているので、これぐらいなら、フル発電してもいいはずですが、実際には、良くても45kWぐらいしか出ないことが多いです。もしかすると、内部のシリコンは、もっと温度が上がっているのかもしれません。

夏の収穫

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土壌と、私の空き時間の問題で、なかなか思うような結果の出ていないソーラーシェアリング農業ですが、家庭菜園程度には収穫ができています。今日の収穫物のトマト、ナス、キュウリ、ピーマンと40kWの電気です。

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8株苗を植えたスイカも、実が大きくなってきました。鳥よけに、周囲に黒い糸を張りました。近いうちに、収穫できそうです。

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こぼれ種から自然に生えてきたひまわりです。2.5mぐらいに成長して花を咲かせましたが、まだパネルまでは十分距離があります。

どの植物も、日照不足による生育不良は感じられません。遮光率25%ですから、全くと言っていい程作物の生育に影響は出ていないと思われます。ソーラーシェアリングは、あくまでも農業が主体ですから、農業に制限が出るような高遮光率の設計は、好ましくないと考えています。遮光率30~40%ぐらいにとどめて、輪作や転作をする場合にも対応できるようにしておくのがお勧めです。

電気の自給に向けて 充電式刈払機の導入

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今まで、畑の草の管理のために、エンジン式の刈払機を使ってきましたが、新たに、充電式の刈払機を導入してみました。既に、マキタの14.4Vのインパクトドライバーを持っていたので、その電池に合わせて、本体のみ購入。

さっそく使ってみたところ、思ったより実用性高いという印象です。パワーや電池の持続時間が心配でしたが、小さい草をこまめに刈るなら、これで十分。バッテリーも草刈りしているうちに、もう1個を急速充電すれば、ほぼ連続して使えます。さすが、プロ用の電動工具で有名なメーカーなので、使いやすいです。

エンジン式のように、ガソリンと混合オイルと混ぜたり、ギアオイルをさしたりする手間が要りませんし、電気ならランニングコストは極めて安いです。作業中も排ガスは出ませんし、音も静か、振動もほとんどありません。女性でも、使いやすいと思います。
上は、自己流に、ナイロンロープと、跳ね防止カバーを付けています。万が一体に当たっても、大けがはしませんし、支柱に当たっても問題ないので、安心です。

ついでに、家と車用に、充電式掃除機も買ってみました。これは、使ってみるとかなり便利。電源コードを気にすることなく、どこにでも、手軽に持って行けますので、少しずつ掃除するのに便利です。パワーでは、AC100Vにはかないませんし、ヘッドの作りは簡素ですが、十分実用的です。LEDライトが付いているのもいいですね。もう、普通の掃除機はほとんど使わなくなるかもしれません。

私のソーラーシェアリング発電所では、売電とは別に電灯契約をしていますので、現地でいつでも充電できます。電源のないところであっても、ソーラーパネルとバッテリーのシステムを設置すれば、充電には不自由しないでしょう。こうして、エネルギーの使用量を下げて、自然エネルギーの電気を使うというのは、エネルギー自給につながります。

参考までに、上記製品一覧です。
マキタ Li-ionシリーズ
・充電式インパクトドライバ TD137DRFX
・充電式刈払機 MUR142LDZ
・充電式クリーナー CL141FDRFW
刈払機メインで、バッテリーの重さも気にならなければ、18Vシリーズで揃えるのもいいかもしれません。

つくばソラカルファーム発電所 発電実績 2014年6月まで

中間報告になりますが、今までの発電量のデータを公開することに致します。これは、電力会社による検針のデータです。

年月 検針月日 日数(日) 売電量(kWh) 一日平均(kWh)
2013年11月 10/15-11/24 41 7110 173
2013年12月 11/25-12/22 28 5104 182
2014年1月 12/23-1/22 31 7006 226
2014年2月 1/23-2/23 32 6787 212
2014年3月 2/24-3/24 29 6985 241
2014年4月 3/25-4/22 29 7055 243
2014年5月 4/23-5/25 33 8309 252
2014年6月 5/26-6/22 28 6392 228
合計 251 54748


設備利用率は、

モジュールの出力(57.9kW)で計算すると、
 54748÷(251×24×57.9)×100=15.7%
システムの出力(49.9kW)で計算すると、
 54748÷(251×24×49.9)×100=18.2%

資源エネルギー庁によると、平均的な設備利用率は、13%ということなので、かなりいいデータが出ています。ソラカルシステムにより傾斜角を毎月調整していますし、周囲の障害物がほとんどなく、下が畑なので温度が上がりにくいという立地も有利に働いていそうです。当発電所は、系統の電圧が上がりやすく、時々出力抑制が出ることがありますので、ポテンシャルとしてはもう少しあるかもしれないと思っています。

あと3か月で、発電開始から1年です。どれだけ発電してくれるか楽しみです。

電気の自給に向けて 1kWhの請求書

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こちらは、6月に送られてきた、使用量1kWhの電気の検針票。普通の家庭では、まず見ることはないでしょう。これは、もちろん、私の家ではなく、発電所が設置してある土地での電灯契約の検針票です。現場での電動工具や井戸ポンプ程度しか使用していませんので、使用量はほんのわずかです。
とはいっても、583円請求されているのです。ということは、583円/kWh。一般家庭の平均的電気料金と比べると、20倍程度高い電力単価になります。これぐらいの電力の使用量であれば、ソーラーパネルとバッテリーを使った独立電源でも十分まかなえますし、その方がコストも安くなります。
電気の使用量を極限まで絞った上で、独立電源にするというのは、今後電力使用の選択肢として、広まってもいいように思います。

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