作製記4:パネル編

影の動き2


改めて、影の動きのインターバル撮影をしてみました。1800倍速(動画の2秒=実際の1時間)です。撮影日時は、2013年9月27日 12:53-17:06 (4時間13分)
見て頂いて分かる通り、畑全体が均一な日照量になるように、パネルが配置してあります。日照のむらがあると、作物の生育もばらつく恐れがありますので、ソーラーシェアリングでは、できるだけ均一になるように設計するのが重要です。
良く見て頂くと、影が斜めに動いているのが分かると思います。パネルの方位を、南から東西方向に10~15度ぐらい傾けると、地面上での、一日の平均日照がほとんど均一になります。発電量はせいぜい1%ぐらいしか落ちません。可能であれば、このような設計にすることをお勧めします。

パネル設置完了

20130808

ブログでの報告が遅れましたが、8月6日に最後のパネル設置が完了しました。
パネル容量57.9kW 進捗率100%、可動部総重量約8.3t

ちょうど雑誌の取材が入り、またそれに合わせて友人や学生さんを集めて、ミニワークショップを開催しました。私にとっての記念すべき1日でした。

さて、全パネルが駆動する様子を動画で公開します。ここまで並ぶと、遠くの方のパネルはほとんど見えませんね。1つのウインチで、両方向に動くのがポイントです。

この後、配線作業やパワコンの設置作業が残っています。少し手を付けてみましたが、意外に手間がかかりそうです。今月末までの完成を目指して、頑張ります。

ソーラーパネルのウインチ駆動

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果てしなく続くと思われたパネル設置も、間もなく終了です。
現在の設置パネル容量57kW 進捗率98.4%、可動部総重量8.1t

パネルの回動は、以前のアーム方式でも何とか可能ですが、やはりかなり重くなってしまいました。また、大きな角度に振ろうとすると、身長も必要になります。そこで、ワイヤーとウインチを使った駆動方式にチャレンジしています。

20130804a

回転運動を、ワイヤーでスムーズに伝えるのは意外に難しく、かなり苦労しました。3日がかりで工夫した結果、どうにか動く方法が見つかりました。構造は相当複雑。8個の滑車と、おもり、キャプスタン式ウインチを組み合わせています。±70度ぐらいの範囲で動くことを確認しました。もっとスマートな方法はないものかと考えていますが、なかなか難しい。

これで女性や子供の力でも、十分動かせるようになったと思います。
動く様子は、近いうちに掲載予定です。お楽しみに!

9割超え

20130723

いよいよパネルの設置が最終ブロックに差し掛かりました。
現在の設置パネル容量52.5kW 進捗率90.7%、可動部総重量7.5tです。

残りは3列。あと少しだ。

針金ワーク

20130712

この道具何をするものかご存知でしょうか? まずは、こちらの動画をご覧下さい。


このように、針金を引っ張りながらねじる、ワイヤーツイスターという道具です。

ソーラーパネルに繋がっているケーブルは、そのままではぶらりと垂れ下がるので、何かで固定しなければなりません。一番作業が楽なのは、タイラップですが、対候性が低く、何年かで切れてしまうそうです。バインド線(被覆針金)で取り付ければ、非常に丈夫ですが、ペンチで引っ張りながらねじる動作は、手首に非常に負担がかかります。ワイヤーツイスターを使えば、早く楽にこの工程を行うことができます。途中から使い始めたところ、もう手放せない道具になりました。お勧めです。

(追記)製品の仕様上は、適合ワイヤー:直径0.3~0.7mmですが、#16のカラーワイヤー(線径1.6mm、芯線1.2mm)でも使えます(要握力)

猛暑

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外気温40.1℃、ビニールハウス内の温度45.1℃。2日連続の45℃超えです。当初は、梅雨前の完成を目指していましたが、結局、真夏に入ってしまいました。暑いですが、やるしかありません。作業中だけで、4リットルぐらい水を飲んでいます。

20130709b

残るは10列。1日1列のペースで設置できますので、遅くとも今月末には、パネル設置は完了する予定です。

#現在の設置パネル容量39.9kW 進捗率68.9%、可動部総重量5.7t

回転軸の摩擦

20130627

パネル設置が進むにつれて、回転軸の摩擦による抵抗が徐々に大きくなってきてしまいました。そこで先日、試験的に潤滑油を軸受に吹き付けてみました。かなり良い感触があったので、本格的に導入。長期間使えるように、スプレー式のシリコングリースを購入し、全ての軸受に吹き付けてみました。

結果は、素晴らしいことに! 感覚的には、半分以下の力で動くようになった気がします。これで、全579枚パネルが同時に動かせる目途がたちました。

#現在の設置パネル容量33.6kW 進捗率58%、可動部総重量4.8t
#最近は、雨や用事などでなかなか作業が進まず

折り返し点

20130618

ようやくパネル設置枚数が、半分を超えました。
容量30kW、パネルの進捗51.8%、回転部総重量4.3t

さすがに、手で回転させるには重くなってきました。全部を動かすには、ワイヤーとハンドルのようなものが必要になってくるかもしれません。

20130618a

これは、回転力を伝える連結棒を横から見た写真です。全長55mの架台が、ほぼ単管の幅に収まるぐらいの精度で施工できています。スムーズに回転させるには、架台を精度良く立てるのが重要です。水糸を駆使すれば、それほど難しいことではありません。ぜひチャレンジしてみて下さい。

パネル回転システム3


本日、20.1kWまで設置終了しました。パネルの進捗率34.7%、回転部の総重量は約2.9トンです。まだまだスムーズに動きます。全パネル同時回転も視野に入ってきました。回転システムは、何度も調整をしましたが、おそらくこれが最終構成になりそうです。アームの長さは1メートルで中央と両端に設置、中央部のアームの連結はφ48.6mmの単管と自在クランプを使用することになりました。

取り付け作業の所要時間を測ったところ、単管にパネル3枚を取り付けるのに35~40分(防水加工や、3枚分の配線も含む)、それを架台に設置するのに15~20分。合わせて1時間ぐらいでした。今日はひとりで、1列6本を設置することができました。この調子なら、このあと実働1ヶ月ぐらいで、パネル設置が完了しそうです。だいたいイメージが見えてきました!

人力運搬

20130523

8kgのソーラーパネル3枚を取り付けた4.5mの単管パイプ。重さはおよそ40kg。一人で持ち上げるのは無理だと思っていましたが、ベルトをかけたら意外に簡単に運べました。

今までは、台車に乗せて運んでいましたが、地面が凸凹で動かすのに一苦労。もし、ここが本当の農地であれば、大きな台車を動かすのは難しいケースもあると思います。人が担いで運べば、はるかに機動性が上がります。そういえば、かつては40kgを超えるシーカヤックとキャンプ道具を背負って旅をしていたんだっけ。→悠々手漕ぎ旅

ソーラーシェアリングの設置は、なるべく農地にダメージのない方法で設置することが重要です。担いで運べば、畑に作付した状態でも設置することが可能となるでしょう。

#現在の設置パネル容量14.1kW 進捗率24.4%